藤田 雅史 名塚 善寛

フィッシュプロテインで
育む
健康な身体づくりと
元気な組織づくり

藤田 雅史 名塚 善寛

明治20年からかまぼこ製品を作り続けるフジミツの藤田雅史社長とJリーグ・レノファ山口FCのトップチームを率いる名塚善寛監督に、かまぼこ製品に豊富なフィッシュプロテインを活かした身体づくりと、組織を導くリーダーとしてのチームづくりへの思いを、さまざまな視点からざっくばらんに語っていただきました。

藤田 雅史 名塚 善寛

プロも使いたい
手軽に摂れるタンパク質

藤田 雅史 社長(以下、藤田):今日はよろしくお願いいたします。この対談に先立って、レノファ山口さんに当社の「仙崎ちくわ」とカニカマの「サラダがジューシー」を1年分、贈呈させていただきました。かまぼこ業界では、魚肉タンパク質をあらわす「フィッシュプロテイン」が健康づくりにお役に立てるということで、業界全体でも消費喚起できればと思っています。

名塚 善寛 監督(以下、名塚):ありがとうございます。私自身も監督になる前からプロテインは飲んでいましたが、かまぼこからのタンパク質がいいという話題もちょうど聞いたばかりで、本当にタイムリーなタイミングでした。かまぼこから手軽にタンパク質が摂れるのは、コスト的にもとても大きなメリットを感じます。

藤田:そう言っていただけると嬉しいです。それに、ちくわは穴が空いていますので、見通しがいい。縁起物だと思っていますので、贈呈式に来ていただいた選手のみなさんには、そういうパフォーマンスもしていただきました。

名塚:贈呈式、もっと早く来て見たかったです(笑)

かまぼこを持つ選手

藤田:当社の全ての工場を率いている生産本部長が熱狂的なレノファファンでして、彼にも見てもらいたかったです(笑)。ただ、こうやって間近でみなさんとお会いすると、名塚監督も選手のみなさんもスポーツマンだから本当にイケメンですよね。健康にもかなり気を遣っているのだろうと思いますが、特に選手たちにアドバイスしていることはありますか。

名塚:プロの選手たちに細かくアドバイスするということはないですが、やはり育成年代を見ている時には口酸っぱく言っていました。栄養講習も何度もやってもらっています。トレーニングや休養はもちろん大事ですが、栄養摂取もとても大切だと思っています。その中でも体を大きく、強くするためにはタンパク質が大事で、練習が終わって30分以内に摂りなさいという話はしていました。摂らないことには強い身体はできないと思っています。

藤田:まさに今、監督がおっしゃったことを、かまぼこ製品のフィッシュプロテインでやっていきたいと思っています。魚肉に含まれるタンパク質の場合、生魚だと切ったり、焼いたりと加工がいりますが、かまぼこ製品はそのままで食べられます。「パッっと使えて、パッと栄養!」と書いていますように、ぱっと使えて、ぱっと栄養が摂れる。まさに監督がおっしゃったことができると思います。

ちくわ

名塚:とてもありがたいです。練習後というのは筋肉が壊れていますが、それを早く修復すれば、またより強くなれます。タンパク質を摂らないことには修復が遅れますので、練習後になるべく早く摂る。そうすれば早く修復して、強い筋肉になると言われています。練習後に手軽に食べられる商品だと思いますので、ぜひ役立てたいですね。

「プラスアルファ」で
個人を伸ばす、
組織を育てる

藤田:タンパク質や栄養にもお詳しい名塚監督はコーチから監督に就任されて、今はチームを率いる立場でいらっしゃいます。リーダーとして、さまざまな考えもお持ちではないかと思います。実は私も社長に就任して今年でちょうど20年が経ちました。会社としては長門市で明治20年に創業し、134年目を迎えています。
我々のかまぼこ業界というのは職人の世界でありまして、人がやっていることを見ながら後輩たちが体で覚えていくという、どちらかというと、その人個人のスキルで仕事が作られてきました。しかし、グループ全体で500人を超える社員がいますので、個人のスキルに頼る形では組織としては強くなっていきません。そういうアドバイスを10年前にあるお客さまから頂いたことがあり、個人に付いた仕事から、ルールと仕組みとツールで動くように変えてきています。人が入れ替わっても、ルールと仕組みとツールは会社に残っていきます。それが会社に組織力として残っていくという考え方で、組織づくりをしています。

名塚:スポーツにも通ずるところがあると思います。サッカーも一人一人がばらばらでは成り立たず、集団で一つの目標に向かっていかないといけません。まずはチームとしてのコンセプトを理解させる。それがスタート地点で、コンセプトを理解し、実践しないことには個人も生きてきません。まずは最初のところの基準を守らせるようにしています。
その中で、個人をどのように成長させるかは、私自身が考えなければいけないことです。やることを全て指示して、これをやれ、あれをやれと言っていたら上手くいかない部分が出てきます。最低限のことはしっかりやった中で、自由にもやらせる。型にはめるのではなく、個人個人が考えて、行動を起こせるか。そういうようになっていければ、強い組織、強いチームになっていくと思っています。

藤田:個人個人が考えてプレーするというのは会社組織の仕事にも当てはまることで、大事なところだと思います。当社の工場では毎日、ちくわを作ったり、カニカマを作ったりしていますが、昨日やった仕事を今日やればいいというのが当たり前です。ただ、今日はもっと良くできないかと自分で考えることが非常に大事だと思っています。人間はみな、自分が考えていることが正しいと思っていますので、それを変える難しさは感じていますが、当たり前の概念を変えようと行動した時に、はじめて改革や改善へのアイデアが生まれてくるものだと思います。

名塚:私自身も監督に就任した時から、個人が成長しないことにはチームが強くならないと言ってきています。そのために、言われたことだけではなく、プラスアルファとして、自分でしっかり考えて行動を起こそうと話しています。それでエラーが起きたら、また考えればいい。プラスアルファを常に考える。そうすることで、自然と練習中からもいろいろな声が出るようになってきました。
成長するためには現状維持ではいけませんが、向上心を刺激することで、まだまだ自分はこういうもんじゃないという意欲が湧いてきます。私が選手の時にも現状維持ではいけないと思っていましたので、そういうところを刺激するのが、監督やコーチの仕事のところだと思います。

藤田 雅史 名塚 善寛

見る、見られるの信頼関係が、
チームを強くする

藤田:考える入口をどうやって作るかが大事だということですよね。名塚監督は選手の頃からもとても立派で、他の日本代表の方々からもずいぶんと信頼されていたと伺っています。今も、選手が一生懸命に実践してくれているというのは信頼関係があってのことだと思いますが、日頃から信頼関係を構築するために、気をつけていることはありますか。

名塚:私が選手時代に思っていたのは、監督から見られているという感覚の大事さです。監督から見られていないと、選手は見てくれていないと思って、モチベーションが下がってしまう。ですから、監督になった今も、常に見ようと思っています。試合もトレーニングもそうですが、常に見ています。だからこそ選手は見られている、評価されているという感覚を持ちますし、やらなきゃいけないと思うはずです。

最低限やらなければいけないことは譲れませんので、やっていない選手は絶対に試合のメンバーに入れません。逆の言い方をすれば、やるべきことをやれればメンバーに入れるかもしれない。そこでやる気が出てきます。それを私たちがその都度、見た中で、メンバーを選ぶ。そこは選手も理解してくれていると思っています。

藤田:見る、見られるというのもお互いの信頼関係ですよね。目標を明確にしてあげた中で、選手の成長や向上心を促す。それは企業にも共通するものを感じます。

名塚:私自身も監督になって数カ月かしか経っていませんが、最初に選手に言ったことは、「俺も成長したい。だからこそ、きみたちと一緒に、チームと一緒に、成長していこう」ということです。そうすることで選手に近づけたのかなとも思います。私はコーチからの就任でしたので、選手と近い関係だったということはありますが、どうしても監督と選手の間には距離ができてしまいます。選手時代にも監督さんが距離を縮めようと努力されている方がいました。距離を縮めることで、チームが一つにまとまったという経験もあります。監督は上から見なければいけないところもありますが、選手のことを第一に考えて行動しなければならないと思いました。

藤田:私も以前は先頭に立って、自分がプレーヤーで走っていましたが、個人に付いた仕事を、ルールと仕組みとツールで動くように変えてきました。名塚監督のお話からは、企業とスポーツチームとの共通点を多く感じます。ぜひ名塚監督には経験をレノファの中で活かしていただいて、結果につなげていただければと期待しています。
そのためにも、我々もレノファさんと一緒になって商品を通じて応援しようと思っています。今回のフィッシュプロテインの提供もその一環です。みなさんに食べていただいて、そして勝利という結果も出てきますと、我々のかまぼこ業界にとっても嬉しいことですし、需要の喚起にもつながると思います。様々な形でオフィシャルスポンサーが直接的な応援ができればと考えています。

名塚:本当にありがとうございます。私たちも山口県にあるプロサッカーチームとして、応援して頂けるみなさまとともに互いが上に行けるようにしたいですし、山口をもっと元気にしていければと思っています。

藤田:選手にはちくわを覗いていただきましたが、「勝利」と「J1昇格」という次なるステップを見てもらいました。フィッシュプロテインの力を活かして、ステップアップしていってほしいと期待しています。

名塚:目の前の試合を100パーセントで戦った先に結果が付いてくると思います。しっかりと地に足を着けて、頑張りたいと思います。

藤田:かまぼこですので、ぜひ地よりも、板に付けて頑張っていただければと思います(笑)

名塚:そうします(笑)。板に足を付け、地盤を固めていきます。

藤田:ぜひまた機会があれば長門にも来てください。今日はありがとうございました。

フジミツ

藤田 雅史

(ふじた まさふみ)

フジミツ株式会社の5代目社長として2002年に就任。積極的な研究・開発や事業連携で総合食品メーカーとしての拡大を図り、2007年には藤光蒲鉾工業株式会社から現社名に名称変更。日本の食文化を世界に広げる「グローカルチャー」な企業づくりを目指す。山口県長門市出身。60歳。

レノファ

名塚 善寛

(なつか よしひろ)

現役時代はフジタ工業、ベルマーレ平塚(湘南ベルマーレ)、コンサドーレ札幌でプレー。センターバックとして日本代表にも選出された。引退後は札幌で育成年代のコーチや監督を経験したのち、トップチームのコーチに就任。2018年からレノファ山口FCのコーチを務め、2021年9月から監督としてチームを率いる。千葉県出身。52歳。