fujimitsu
山瀬さん考案
チーズ入りちくわ の昆布巻き

チーズ入りちくわ の昆布巻き

  1. 昆布とかんぴょうは水に10分ほどつけて戻し、水気を切っておく。昆布を広 げ、チーズ入りちくわを端から巻き、かんぴょうで結ぶ。(1本のちくわに対し て2か所ずつ巻くと◎)
  2. 小鍋にちくわの昆布巻きを入れ、①の戻し汁をひたひたに加え、酒と酢を入れ たら火にかける。
  3. 煮立ったらアクを取り、落とし蓋をして30分ほど煮る。砂糖、醤油、みりんを加えて 更に 弱火で30分程煮る。※チーズがとろけ出ないように、コトコト弱火で煮てくださいね。また、弱火でじっくり煮て味を煮含めるのがコツです。

【栄養解説】
 今年のお節の昆布巻きは、チーズ入りちくわの昆布巻きで決まり!昆布は喜ぶからお正月の定番料理。チーズ入りちくわを芯にすると、昆布巻きも手軽で、そして大変美味!地味な料理でなかなか昆布巻を食べない子供たちも、この昆布巻なら食べてくれるかも!?弱火でじっくり煮て味を煮含めるのがコツです。

(昆布)
「腸活」という言葉が定着して久しい。学術研究も日進月歩で次々と新たな発見がなされている。中でも今、最もホットなテーマが「酪酸菌」。腸内の善玉菌の1 種としてこの酪酸菌が健康に大きく関わっていることが分かってきた。健康
長寿な高齢者の多くの腸内細菌を調べたところ酪酸菌を占める割合が多く、また新型コロナウィルスに感染し、後遺症に悩む人の腸を調べたところ、酪酸の量が低下していた。全身の免疫細胞のうち約7割が腸に集中。ウイルスから腸の粘膜をバリアにして体を守る。この他、酪酸菌が生み出す酪酸には大腸がんの発生を抑えるなどの様々なことが分かってた。そして、食物繊維を多く含んだ食材を摂取することで、腸内にいる酪酸菌を増やすことが可能ということも。酪酸菌が餌にしやすい水溶性の食物繊維、中でも海藻類(ひじき、わかめ、昆布、海苔)が酪酸菌を増やし、更に筋肉を増やすのにも効果的。運動のエビデンスも多くなった。健康長寿を目指すには酪酸菌を増やすことと、筋肉を減らさないこと(無い人はつけること)。

独特のねばり成分は「アルギン酸」や「フコイダン」といった海藻特有の水溶性食物繊維。中でも昆布の含有量は高く乾燥重量の約 10%と言われている。発酵性食物繊維で腸内細菌の栄養源になり酪酸菌を増やす。糖質や脂質の吸収を抑えコレステロール値の上昇を抑える。アルギン酸は殆どがだし殻に残されているのでだし殻ごと食べると尚 GOOD。昆布や煮干しのだし殻は、出し殻の方に栄養素によっては 9 割もの栄養が残っている為、食べないと勿体無い。フコイダンの腸から免疫力を高める作用にも注目。海藻に含まれる褐色の色素成分「フコキサンチン」は脂肪の蓄積を抑える。 体脂肪を燃やすたんぱく質「UCP-1」の活性を上げるというダブルの作用がある。主に内臓脂肪に届いて作用し、高めの血糖値を下げ、筋肉での糖の利用を促す。長寿の街は昆布などの海藻類を多く摂取。その腸内細菌を調べると酪酸菌が多いことが分かっている。※食物繊維の一種である「フコイダン」は、もずくをはじめ、昆布、わかめ、めかぶなどの海
藻類に含まれる滑り成分の一つ。1913 年にスウェーデンの科学者である H・Z・キリンによって発見された。抗腫瘍・抗がん作用を筆頭に、血液凝固阻止作用(動脈硬化予防)や抗炎症作用、抗ピロリ菌、ウイルス感染からの細胞保護を
持ち合わせるなど、様々な機能性を持つことが医学界でも注目。野菜や穀物に含まれる食物繊維とは異なった化学構造を持っており、生活習慣病のリスク低減などの期待が寄せられている。また自身の専門分野である、植物化学成分の一種の「フコキサンチン」。フコキサンチンはカロテノイドのキサントフィル類で強い抗酸化力を持ち、細胞膜との親和性が高いことが特徴。抗肥満、抗糖尿病、抗炎症作用、抗がん作用、血管新生抑制作用などの機能性が報告されている為、非
常に注目されている。

腸は第2の脳、体内最大の免疫機関。腸内環境が悪化すると便秘や下痢の原因になったり、栄養の吸収率が低下すると脳の働きまで低下。筋肉は脳からの指令によって動いており、アスリートの場合は顕著にパフォーマンスに影響する。

そういった意味で、昆布はおめでたい食材であるだけでなく、健康長寿を願う食材としても作っておきたい1品です。
アレンジで、かんぴょうではなく三つ葉で結んであげても可愛い。

 材料( 2人前 )

■チーズ入りちくわ 3本  ■昆布 3枚(10cm)  ■かんぴょう 1m 程度 ■調理酒 大さじ2  ■酢 大さじ1/2  ■醤油、砂糖 各大さじ2と1/2 ■みりん 少々

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